取材・インタビュー

【業界取材】ホールに訪れる外国人観光客が増えている理由を調査してみた

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毎週のようにホールに通っていると、色々なお客さんがいることに気付きます。長髪サングラスで威厳たっぷりのお爺さんから、思わず2度見してしまうような超美人(美人の隣の台はやたら稼働率が高いと思う)までさまざま。
しかし、最近になって3度見してしまうような事態が起きました。なんと、グラマラスな外国のお姉さまたちが遊技をしていたのです! 思い返してみれば、ホールで外国の方を見かけることが昔に比べて増えてきました。なぜ彼らは数ある観光スポットの中から、パチンコホールを選んでいるのでしょうか?

気になったP-Summa編集部は、インバウンド(外国人観光客誘致)事業を展開し、パチンコ業界の外国人事情にも詳しいという(株)アガルタを取材してみました!

ホールに外国人観光客が増えている理由は?

アガルタに訪れた編集部員を出迎えてくれたのは、なんと取締役副社長である服部さん。若干緊張気味の編集部員でしたが、かなり気さくな方で、ホールに外国人観光客が増えている理由を丁寧に教えてくれました。 まず、日本での観光のあり方が大きく変わってきたのは2015年くらいから。「爆買い」が流行語大賞になったように、かつては「買い物」が観光のメインでしたが、今は「体験」へシフトしているそうです。

日本のアニメが海外で人気なのは周知の事実で、最近のパチ&スロはアニメとのタイアップ機が豊富。アニメの世界を「体験」できるパチンコホールに興味を持つ外国人観光客が増えたのは、自然な流れなのだとか。

実際に北米最大のアニメイベント「アニメエキスポ2017」には日本のパチンコ・パチスロブースが出展し、大きな注目を集めました。この時に行われたアンケート調査では、「日本に来たときにパチンコ・パチスロを遊んでみたいですか?」という質問に91%が「YES」と回答。 日本の文化であるパチンコは、着実に世界へと広がっているのですね!

しかし、別のアンケート調査によると、「パチンコに興味はあるが、パチンコ店が入っていいところなのかどうかわからない」という外国人も多いとのこと。そこでアガルタでは、外国の方でも気軽にパチンコホールに来店できるよう、さまざま取り組みをはじめたそうです。 aga001 例えば、空港やホテルにパチンコの遊技方法を掲載したガイドマップを設置したり、海外で11万部も発行されている雑誌にホール広告を掲載したりして、外国人観光客に対し、日本にはパチンコという遊びがあること、自分たちにもできることを知らせています。

さらに同社が運営する多言語ポータルサイト「PACHINKO-PLAY.COM」では、外国人観光客を歓迎するホールの情報や遊技説明動画を紹介することで、はじめてのパチンコに対するハードルを下げているのだとか。 これらの取り組みが功を奏し、ホールに訪れる外国人観光客が増加。主な客層は20~30代の若い世代で、ホールによっては毎月300人ほど来店するそうです。

来店した外国人観光客に遊技してもらう取り組みも!

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ホールに訪れる外国人観光客が増えたことで、アガルタは次のステップに入りました。来店だけでなく、遊技してもらう取り組みも加速させたといいます。ルールやマナーなど基本的なことを説明する「多言語店内アナウンスCD」や、玉の借り方から景品交換の仕方までを説明する「多言語ガイドブック」を作成。外国人観光客を歓迎するホールはこれらを使用し、遊技される方を増やしたとのこと。

以前は外国人観光客がホールを訪れても、何となく店内を眺めて、遊技せずにそのまま出ていってしまうことが多かったそうです。だからと言って多言語を使いこなせるスタッフを常駐させるのは難しい……。そこで活躍するのが、多言語ガイドブックやアナウンスCD。一部のホールでは、多言語ガイドブックを無料配布しており、ガイドマップ片手にジェスチャー混じりで説明するだけでも、多くの方が実際に遊技されるのだとか。

外国人が好むパチンコの傾向は??


ホールに訪れる外国人観光客が増えている理由はわかりましたが、ここで新たな疑問も生まれました。「外国の方って、パチンコとパチスロ、どっちが好きなの? どんな機種打つの??」という遊技事情についてです。外国人向けパチンコ体験ツアーを開催していたアガルタは、外国人の好みにも詳しかったので、根掘り葉掘り聞いてみました。

まず、パチンコとパチスロでは圧倒的にパチンコが人気ということです。外国の方にとって、パチスロは初見での目押しが難しく、押し順ナビとか言われてもよく分からないので敬遠されがち。実際、ART中にミスって強制終了となったケースもあったのだとか。

一方、パチンコはハンドルを握って、ヘソに玉を入れるだけでさまざまな演出を見られるので、好まれる傾向に。とは言っても、パチンコ初体験の場合、およそ9割の方が「右打ち」からはじめてしまうそうです。また、日本のユーザーにとって不評になりがちな、煽りに煽る弱リーチも、外国の方にとっては大好物。役物が動くだけで歓声をあげ、バンザイする方すらいるのだとか。そう、驚いたことに外国の方は、液晶にハデな映像が流れたり役物が動いたりするだけで、当たらなくても楽しんでいるのです! (※下記の外国人ガチパチンカーは除く)

あくまで体験が目的なので、当たらなくてもいい、これには目からウロコです。もちろん、当たればより楽しいのでしょうが、パチンコ本来の「当たるか当たらないかというドキドキ」を純粋に楽しんでいるとのこと。さらに外国の方は観光目的で来日しているので、「連れ打ち」が基本。仲間とともに演出で一喜一憂するのが楽しいのだとか。

コンテンツでは、やはりアニメが人気で、海外でも知名度のある『エヴァ』『キャプテン翼』などとのタイアップ機を打ちたいという方が多いそうです。ほかには、『アベンジャーズ』などのアメコミ原作や『必殺仕事人』のような「日本」を感じられるコンテンツ、ドハデな筐体が目を引く『牙狼』が人気。スペックでいうと、アツい演出や大当たり演出を多く見られる、甘デジや遊パチを好むそうです。


観光地の一つとしてホールに訪れる外国人が増えつつある一方、パチンコを主な目的として来日する方、いわゆるガチ勢も増えているとのこと。インバウンドに積極的なホールが多いのは首都圏や関西ですが、福岡のホールはすでに韓国のファンをつかんでおり、スタッフ採用も韓国語を話せる方を優遇するほど。一般的な外国人観光客に好まれるのは主にアニメ系の甘デジですが、最初からパチンコ目当てで来る韓国人観光客には、現行のMAXであるミドル機が大人気。事前にスペックなどを調べてくるのは当たり前で、開店前から並んだり、目当ての台を打つためにタクシーで移動したりと、かなりのガチっぷりなのだとか……!

このように日本の文化であるパチンコは世界に認められつつあり、噂によるとアメリカ国内にも日本のパチンコが打てる遊技場ができたそうです。しかも、カジノにあるようなジャックポットを搭載しており、見ず知らずの人とも協力して、パチンコの大当たりを狙いつつ、ジャックポットの大当たりも目指すのだとか。そこには日本人もよく知る有名人がお忍びで遊びに来ることも……!?

 

ホールに外国人観光客が増えた理由は、観光目的の変化だけでなく、インバウンドに積極的な企業やホールの努力があったから、と言えるでしょう。今後、日本製のパチンコ・パチスロが外国の方にもっと受け入れられ、世界に進出したら、日本はその「発祥の地」として脚光を浴びるかもしれませんね!

 

P-Summa編集部

【追跡取材】撤去されたパチンコ&パチスロ台が集まる工場に潜入してみた

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毎週のように行われる新台入替や検定切れによる撤去など、ホールに設置されているパチンコやパチスロは、かなりの数が頻繁に入れ替わっています。ここで疑問なのですが、撤去された古い台は、いったいどうなるのでしょうか? すべてが家スロになる訳ではないだろうし、もしかして粗大ゴミの日に出されている?
これらの疑問を解消すべく、P-Summa編集部は撤去された台がどこに行くのかを追跡調査してみました!

撤去された台が集まる工場に潜入!

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編集部がリサーチしたところ、撤去されたパチンコ&パチスロの多くは、日本各地のリサイクル工場に集まるとの情報をキャッチ! そこで、(株)ユーコーリプロのご協力のもと、同社の東日本リサイクル工場に潜入取材させていただきました!
ユーコーリプロは、環境省の「広域認定制度」を受けている日工組遊技機回収システムの認定処理会社で、壊れた台を無償で回収しているだけでなく、使わなくなった台の買い取りもしており、年間100万近くもの台が集まるそうです! この工場には関東中のホールから撤去・回収された台が集まり、リユース&リサイクルされているのだとか。

工場の保管エリアには大量の台が!

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この工場には、大量の台が保管されており、ところ狭しと台が並べられた光景は、とにかく圧巻!! 新しいものから古いものまで、多くの台がホールから回収され、ここに保管されています。集まってくる台は、検定が切れたものや壊れたもの、各メーカーに回収依頼されたものまで、さまざま。なかには各ホールの倉庫に眠っていた何十年前の台が回収されることもあるのだとか。これらの台は、リユース(再利用)されたり、リサイクル(再資源化)されたりするそうです。最近のパチンコ業界は、かなりエコなんですね!
今回、ユーコーリプロの方々のご厚意により、撤去・回収された台がリユース&リサイクルされる過程を見学させていただきました!

回収された台は受入エリアで製造番号情報を読み取り

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各地のホールからトラックで回収された台は、まず受入エリアにて1台1台丁寧に製造番号情報を読み取ります。これにより、どの使用済み遊技機が工場に入庫され、処理されているのか、各メーカーが把握できるそうです。製造番号情報の読み取りが済んだ台は、メーカー別に仕分けされ、セキュリティ万全の施設で一時保管。ズラッと並べられた台を見ていると、思い入れがある懐かしい台もあり、感慨深いものがあります。
この受入エリアで働いているスタッフさんに、回収された台で印象に残っているものを聞くと、某黄金騎士のMAXタイプであるとの回答。何やら、2016年に行われたMAX規制の影響で万単位の台が回収され、運ぶのに苦労したのだとか。確かに、大きな顔が飛び出るあの台は、傍から見ても重そうです……。

これぞ職人芸!? 使用済み遊技機を解体!

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回収後、製造番号情報を読み取られた台は、工場内にある「分別・分解・破砕ライン」に運ばれ、手作業でゲージ盤や基盤などに分けられます。このラインで再利用可能なリユース部品は別途回収されるのですが、目をみはるのは、その作業スピード! 例えば、パチンコ台なら1台を10~20分、パチスロ台なら5分程度で解体していくのだとか! この工場では65名ほどのスタッフさんが働いており、1日で最大4,000もの台を処理できるそうです。

リユース部品は検品されてメーカーに出荷

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分解された台は、部品ごとにリユースできるものとリサイクルできるものに分別。リユースできるものは、基盤や液晶ユニット、センサーや筐体の枠などで、もちろん壊れていない優良品のみ。これらの部品は丁寧に検品、清掃され、各メーカーに出荷されるといいます。メーカーによっては、一定数のリユース部品を確保してから、新台の開発を行うこともあるのだとか。リユースありきで生まれる新台があるなんて、驚きです……!
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「分別・分解・破砕ライン」でピックアップされたリユース部品は、検査室で念入りにチェック。破損している部分がないか、汚れていないか、正常に稼働するかなどを確認し、各メーカー指定の方法で梱包後、出荷されます。
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こちらは液晶ユニットを梱包している様子。比較的新しい液晶は、新しいパチンコやパチスロにリユースされ、古いものはDVDプレイヤーやカーナビに生まれ変わるそうです。ちなみに、液晶ユニットのプラスチック部分がクリアブラックなのは、ヤニ汚れを目立ちにくくさせるため、という噂もあるのだとか。
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上記画像もリユース部品の一つですが、なにかわかりますか?
実はこれ、「近接スイッチ」と呼ばれるもので、パチンコ台の入賞センサーなどに使われます。
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液晶ユニットや基盤は、メーカーごとに独自のものを使用しているケースが多いのですが、この近接スイッチは共通規格。ほぼすべてのメーカーが使用しているため、定期的に出荷しているそうです。こちらももちろん手作業で、1個1個コードを取り除き、キレイに清掃して、通電検査を行うことも。
このように、リユースできる部品は、そのままの姿で出荷されるのですが、加工が必要な部品に関しては、リサイクルされ、まったく別のものに生まれ変わるそうです。

リサイクルされた部品は別のものに生まれ変わる!?

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パチンコ&パチスロ部品のなかでリユースできないものは分解・破砕され、リサイクルしやすいように木くずや鉄などに分けられます。
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例えばこちらは、ゲージ盤に付いているレールを外す作業。バールやハンマーを巧みに使い、1分に満たない時間で次々とレールを外していきます。
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レールが外されたゲージ盤は「釘抜き機」にかけられます。盤面の材質によって、釘の抜きやすさも変わり、プラスチックだと抜きにくく、ベニヤだと簡単に抜けるのだとか。
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そして、抜かれた釘はこちら! ぱっと見、芝生のように見えますが、その正体は数百万本の釘なので、勢い余って寝っ転がらないように注意しましょう。
これらの釘やレールはマテリアルリサイクル(原料化)され、自動車の部品などに生まれ変わるそうです!
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さらに釘を抜かれたゲージ盤は、「セル画切削機」を使い、カンナの要領で削られます。
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ここまでキレイな状態にすればリサイクル可能となり、破砕機で木くずにしたあと、パーティクルボードになるそうです。実はこのパーティクルボード、住宅部材や家具の材料として使われるのだとか! ある意味、「パチンコで家を建てた! 」ということになるのですね。
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そのほか、リユース不可の基盤は破砕機にかけられ、ボルトなどの工業系部品に。パチンコの本体枠やパチスロドアの材料である混合樹脂はパソコンのキーボードやマウスなどにリサイクルされるそうです。今使っている反応の悪いマウスも、元はパチンコ台だったと考えれば、なんだか愛着がわきます。

 

このように、撤去・回収されたパチンコ&パチスロは新台の部品としてリユースされたり、まったく別のものにリサイクルされたりしていました! 以前に比べると、パチンコ業界のリユース活動は進んでおり、各メーカーもできるだけ少ないコストで新台を開発できるよう工夫を続けているそうです。ユーコーリプロのエコ活動は現在も進化中で、この先さらなる好循環を生み出せれば、ホールも安値で新台を買えるようになり、ユーザーも今より勝ちやすくなるのかもしれません。

P-Summa編集部